金型パーティング隙間の測定
加工技術
2021.01.21
金型のパーティング面 (分割面や見切り面のこと) はピッタリと一致していることが一般的です。
しかし、金型を使用しているとパーティング面は磨耗や変形でピッタリと一致しなくなることがあります。
場合によっては、金型を新規で製作するときに、あらかじめ金型の変形や熱膨張を見込んでパーティング面に隙間を設定しておくこともあります。
これまでは、パーティング面の隙間量の測定は、光明丹とテープを使用して行っていました。
この方法ですと、光明丹を使うことが条件になる訳ですが、金型を汚してはならないという理由で光明丹を使うことは禁止されているが、パーティング面の隙間量は測定したいという状況が発生しました。
すきまゲージ(シクネスゲージ)を挿入して、パーティング面の隙間が測定できればよいのですが、それもできません。
下の画像のような『プラスチゲージ』という名称の、金属と金属の隙間を測定する道具があることを知りました。
まだ使ったことはありません。
『プラスチゲージ』は、非常に伸びのよい性質をもった石油系ワックスの柔らかい材質で、適当な長さに切って、パーティング面に挟み込み、押しつぶして、広がった幅を袋の目盛りに合わせて測定することで、パーティング面の隙間を測定します。
三次元曲面のパーティング面の隙間も測定できそうです。
種類は、隙間の大きさによって、4種類あるみたいです。
- 隙間範囲 0.025~0.076㎜ (緑)
- 隙間範囲 0.051~0.152㎜ (赤)
- 隙間範囲 0.102~0.229㎜ (青)
- 隙間範囲 0.230~0.510㎜ (黄)
今回は「緑」「赤」「青」の3種類を購入してみました。
近いうちに、金型パーティング面の隙間を測定する機会が予定されていますので、実際に使用してみた結果を報告したいと考えています。