治具の位置決め
加工技術
2019.09.11
金型部品を製作する際、一品物だけではなく、小ロットであったり、基本的な構造が同一の類似品を製作することがあります。
そんなとき、ワークを乗せ換えるごとに、平行や水平を出して芯出しをする必要があり、とても手間がかかるので、治具を作って省力化を試みることがあります。
金属加工が専門職なので、治具の構想と設計が出来てしまえば製作はお手のものです。
治具の設計においては、治具とワークの位置決めと固定が必要になります。
固定はボルトを使用し、位置決めはノックピンやキーを使用することが多いのですが、それぞれの配置スペースが必要となり、治具が必要以上に大きくなってしまうことがあります。
また、ノックピンやキーによる位置決めは、はまり合う部分に多少のクリアランスを設けるので、繰り返しの位置精度が満足できないこともあります。
今回紹介するパルフィクス(Pal fix)は、固定用のボルトと同心上に位置決め用のリングを設置するので、今まで位置決めを設置していた部分が不要になり、とてもスマートな治具が作ることができます。
さらに、位置決め繰り返し精度はとても良好で、カタログ値は 3μm となっています。
パルフィックスの購入費がちょっと痛いですが、この使い勝手にはかないません。