パラレルブロック
エッセイ
2021.02.15
当社では、汎用フライス加工をする際に、ほとんどの場合がバイスを使ってワークをクランプします。
バイスの口金が、最大で250㎜開くものを使っているので大抵のものはバイスで対応できてしまいます。
加工するワークの大きさは色々ありますが、ほとんどの場合においてバイスにワークを直接乗せることはなく、パラレルブロック(正直台)をワークの下に敷いてかさ上げします。
ワークの大きさにもよりますが、ワークの乗せ降ろしや据え付けの姿勢が安定するように、口金の固定側と可動側のそれぞれにパラレルブロックを敷いた段取りをすることが多いです。
フライス加工をするときの加工内容で、キリ穴、タップ穴、リーマ穴などの穴あけ加工をよくします。
穴が貫通の場合は、パラレルブロックを貫通穴に干渉しない位置に設置しなければならないので、とても面倒だったり、時には設置場所が悪くて穴あけ工具とパラレルブロックを干渉させてしまい、硬度の高いパラレルブロックに負けて、工具を破損させてしまうこともあります。
同じワークがたくさんあれば、バイスでクランプのたびに、切粉の掃除、切削油の掃除をしなければならないので、パラレルブロックの使用する数や設置のしやすさはとても重要で、楽に確実に段取りできる必要があります。
当社は、金型を作っている都合上、同じ部品をひたすら作り続けることはありませんが、時々はまとまった数の部品を作ることがあり、特にパラレルブロックと加工が干渉してしまう場合は、トップ画像のような簡易的な専用のものを作るといいと思っています。
社内にある使われていない適当な端材を調達し、ワークに見合ったパラレルブロックを即興で作ると、ストレスも少なく、安定した段取りができるのでお勧めですよ、というお話です。
この程度の加工なら、たいして製作時間はかからないでしょうし、作ったものをストックしておけば、いつしか時間が経ったときに、それなりのアイテム数になっていて、自身を助ける武器になると思います。