急速、焼きばめの脱着方法

急速、焼きばめの脱着方法

加工技術

2019.09.19

焼きばめホルダに切削工具を、短時間で取り付け、取り外しする方法について紹介します。

当社では、バーナーを使い焼きばめホルダを加熱して着脱しています。

焼きばめとは

主に熱膨張率の低い超硬の切削工具と、熱膨張率の高い特殊鋼で作られた焼きばめホルダーの熱膨張差を利用して、 加熱して拡大した焼きばめホルダの 穴に切削工具を挿入し、冷却収縮させることで切削工具を把握させ、工具の振れがない高精度なチャッキングを強力な力で行うことができます。

焼きばめホルダを使う理由

  1. マシニングセンターや5軸加工機で、起伏の多い複雑な形状を加工する場合、少しでも切削工具の突き出し量が短くできる
  2. 工具の振れがない高精度なチャッキング ができる
  3. 強力な力で切削工具を把握する
  4. 高い振れ精度と、高い把握力で切削工具の安定と長寿命化が期待できる
  5. コレットチャックと比べて、構成部品が少ないのでホルダの掃除やメンテナンスが楽

焼きばめで使う道具

当社で焼きばめボルダと切削工具の着脱する場合は以下の道具使用する。

  1. 「切削工具」と「焼きばめホルダ」
  2. 焼きばめホルダの内径を掃除するための「綿棒」
  3. 焼きばめホルダをセットする「回転装置」(自社製作)
  4. 焼きばめホルダーを加熱するための「バーナー」(自社ブランド「Sakae Fuji」製)
  5. 工具をつかむための「プライヤ」や「ペンチ」
  6. 工具突き出し量を測定するための「スケール」
  7. やけどをしないための「皮手袋」
  8. 焼きばめホルダをすぐに使えるように急速冷却するための「水槽」

焼きばめホルダへ工具取り付け手順

  1. 使用する焼きばめホルダと切削工具と突き出し量の情報を調達
  2. 皮手袋を装着
  3. 回転装置を回転させるためのスイッチを入れて、ホルダ受けに焼きばめホルダをセット
  4. おおよその突き出し量の位置で切削工具をプライヤでつかんで、つかんだまま手に持っておく
  5. 片手でバーナーを着火
  6. 焼きばめホルダの先端部分をバーナーで加熱
  7. そろそろかな?と思った時点で切削工具をホルダへ挿入
  8. プライヤでつかんだ位置まで切削工具が入ったらバーナーを消火
  9. 焼きばめホルダが熱いうちに、切削工具の突き出し量をスケールで測定しながら、プライヤを使って微調整をする
  10. 水槽に、切削工具が取り付けられた焼きばめホルダを入れて急速冷却

以上の手順で、焼きばめホルダへ切削工具の取り付けを行います。

焼きばめホルダから工具取り外し手順

  1. 皮手袋を装着
  2. 回転装置を回転させるためのスイッチを入れて、ホルダ受けに取り外したい焼きばめホルダをセット
  3. 片手にプライヤを持つ
  4. もう片方の手にバーナーを持ち着火
  5. 焼きばめホルダの先端部分をバーナーで加熱
  6. 切削工具が焼きばめホルダから落ちそうになったらか、そろそろかな?と感じたらプライヤで切削工具をつかんで、焼きばめホルダから引き抜く
  7. 取り外した焼きばめホルダと切削工具は自然冷却をしておき、冷却後に片づける

以上の手順で、焼きばめホルダから切削工具の取り外しを行います。

よくある焼きばめの脱着方法

一般的には、温風式の焼きばめ装置か、最近では電磁式の焼きばめ装置を使うことが多いと思います。

温風式の焼きばめ装置は、ホルダの過熱に時間が掛かるので、焼きばめが面倒に感じたり、他の作業と並行しながら行い、なかなか焼きばめ作業が終わらずにイライラすることもあります。

電磁式の焼きばめ装置は、過熱時間は短いので作業性はよいのですが、焼きばめホルダをはじめとしたツーリング関係自体に費用がかかるのに加えて、装置自体が高価で初期費用の負担が大きい。

当社は「Sakae Fuji」ブランドで、バーナーの開発・製造・販売を行っています。

バーナーの調達費用は掛かりませんし、購入してもそれほど高価なものではありません。

回転装置も自社で設計し、必要部品と材料を購入すれば、金属加工も組付けも本職なので、工数は掛かりますが、こちらもそれほど費用は掛かっていません。

結果として、焼きばめの着脱に掛かる時間は非常に短く、費用も非常に抑えられたやり方だと言えると思います。

懸念される問題点

バーナーの炎による過酷な加熱で、焼きばめホルダを劣化させてしまうのではないかと心配されるでしょうが、当社はこの方法を17年以上前から行っていますがホルダの劣化は気になったことはありません。

保証できるものではありませんが、過剰な加熱に気を付ければ問題ないことは、当社の実績が語っています。

水槽に入れて急速水冷をすることにより、焼きばめホルダの劣化が気になるところですが、これも現在のところ問題ないように感じます。

新品の焼きばめホルダも、かなり使い込んだ焼きばめホルダも、性能に差を感じることはありません。

最大に懸念されることは、工場内で火を扱うことです。

工場内で火気の使用を制限、または禁止している企業も近年増えています。

制限や禁止していない場所で使用する際にも、火の取り扱いには十分注意してください。

その他

「Sakae Fuji」バーナーのホームページはこちらを参照ください

バーナーを使った焼きばめ着脱の動画は下の埋め込みをクリック

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