機上基準治具
エッセイ
2020.10.03
マシニングセンターの段取り作業において、ピックテスター(てこ式ダイヤルゲージ)で芯出し基準のφ10を作る作業や、Zの基準やツールマスターを乗せる台として、基準治具を製作し、機械上に設置しました。
金型の製造をしていると、ワークの芯出し作業が必要になります。
当社では芯出しにピックテスターを使用することがほとんどなのですが、慣れないと基準のφ10を作る作業に時間がかかってしまいます。
そこで、マシニングセンターのテーブル上の邪魔にならない部分に基準治具を取付けてみました。
基準治具には幅10.00㎜の溝が加工されていて、この溝の中央でピックテスターを振り回しして「φ10」を作った位置を座標系登録しておき、以降ピックテスターでφ10を作るときは、この登録しておいた座標系に移動させ、素早くピックテスターのφ10を作ることができるようになります。
また、治具の上面はZの基準面として使い、ツールマスターを乗せる面として使ったり、加工品の機上でのZ方向の測定基準面として利用したりします。
経験の浅い作業者はもちろん、ベテランの作業者でも芯出しの作業時間が短縮することができます。
こういった改善の積み重ねで、作業者によるバラツキやムラが低減していく活動を続けていって欲しいと願っています。