NCアラーム通知

NCアラーム通知

エッセイ

2019.10.08

「マシニングセンターのセットアップも完了し、無人運転をスタートしたから帰るぞ。月曜日には加工が終わっている予定だ」

金曜日の終業時に、こんな思いで家に帰りました。

翌週の月曜日の朝、会社に出勤すると、金曜日に無人運転をかけたマシニングセンターが、帰ってから少ししか稼働していないのにアラームで止まっていた。

「全然加工が進んでないよ。これでは日程に遅れてしまう」

これはチョット極端な例かもしれないが、似たようなことが頻繁に発生して、日程を苦しめてしまうことがしばしばありました。

営業時間は8:00~17:00で、残業はあるものの夜勤がない当社にとって、夜間や休日に起こるトラブルは、次に出勤したときにしか分かりません。

マシニングセンターを長時間稼働させるために「DNCシステム」が導入してある当社は、DNCシステムを通じて工作機械から発生するアラーム信号を使って、作業者にメール通知ができるような仕組みを作れないか、DNCシステムのメーカーである「エース・インテック」に相談したのが、今から約11年前のことになります。

工作機械のパトライト信号から情報収集する方法は既にあるそうなのですが、高コストであり、費用対効果を考えると導入は無理でした。

当時は、マシニングセンターにデータサーバー機能が付いたものが主流になりつつあり、FOCUS1から情報収集することでアラーム信号を拾い、DNCシステムが入っているパソコンから各作業者の携帯電話にメールを送信する仕組みを、エース・インテックと共同で作ることにしました。

今後、マシニングセンターなどの工作機械のほとんどはデータサーバー機能が付いたものになり、DNCシステムの出荷が減ってしまうことへの懸念と、新たな商品を開発・販売の必要性を感じたエース・インテックと、アラーム通知を受け取れる仕組みを安価で手に入れたい当社の思いが合致したことが大きな要因です。

この仕組みを使うには、 FOCUS1 からデータが拾うことができるデータサーバー機能付きマシニングセンターに限定されてしまいますが、長時間稼働する主力のマシニングセンターのほとんどは、この条件を満たしていたので、すべてのマシニングセンターに適応できなくても問題ないと判断しました。

エース・インテックはシステムの開発とマシニングセンターとの接続セットアップを行い、当社は通信テストやマシニングセンターからの信号を検証するために工作機械を使ってもらうという役割分担でした。

そして数カ月後にNCアラーム通知システムのベータ版が完成し、実際に運用を開始して改善を重ね、現在では正規版を運用し続けている。

現在もエース・インテックから「Operation・Eye」という商品で販売されているようです。

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今でこそモノのインターネット、IoT(Internet of Things)という言葉をよく耳にするようになりましたが、これと似た考え方をできていたことが、現在でも使い続けている要因と考えています。

これから先、IoTは当たり前の世の中になって行き、工作機械の情報はスマートフォンなどのデバイスからいつでも情報を見ることができることが一般的になっていくのではないかと感じています。

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